- 学名:Cymbopogon citratus
- 科名:イネ科産地:主な原産国はインド
- 抽出部位・方法:葉から水蒸気蒸留
- 香りの特徴:ほろ苦さをプラスしたレモンのような香り
- ノート:トップ香りの強さ:4
- ブレンドの分類:エンハンサー、イケオライザー
- 相性のよい精油:ゼラニウム、コリアンダー、クラリセージ、フランキンセンス
芳香化学成分
- モノテルペン炭化水素類:リモネン(0.3%)、ミルセン(0.2%)
- モノテルペンアルコール類:ゲラニオール(5.2%)、リナロール(0.7%)
- セスキテルペン炭化水素類:β-カリオフィレン(1.8%)、r-カジネン(1.1%)
- ケトン類:6-メチル-5-ハプテン-2-オン(1.1%)
- アルデヒド類:ゲラニアール(51.5%)、ネラール(25.56%)、シトロネラール(0.1%)
- エステル類:酢酸ゲラニル(4.9%)
柑橘系の香りを持つ多年草
草丈120cmほどに成長するイネ科の植物です。成長が早く、暖かい気候の場所では年2回収穫できます。
ここではシトラール(ゲラニアールとネラールの混合物)の含有量が高いイーストインディアン・レモングラスを紹介しますが、西インド諸島で生産されるウエストインディアン・レモングラスと2種類あります。
両方ともシトラールという香り成分アルデヒドの一種が大部分を占めています。
リラックス作用のある精油
レモングラスは柑橘系のレモンに似たさわやかな香りが特徴です。香り成分のシトラールはレモングラスや柑橘系の果物、山椒、しょうがなどに含まれています。
レモングラスのすっきりとした香りは、リラックスしたいときや集中力を高めたいときにおすすめです。疲れた心身の回復をサポートしてくれるでしょう。
また、虫が嫌う香りなので防虫効果も期待できます。
【レモングラスの有用性】
心:ストレスや緊張から解放する
鎮静作用があり、不安や緊張から心を解放します。また、アドレナリンの分泌を促し、活力や集中力、認識力を高めます。
鎮静、刺激
体:疲れたとき、体力の回復サポート
疲労物質を除去する作用と鎮痛作用があり、疲れや筋肉痛などを癒やします。また、胃腸を整えたり、免疫系に働きかけます。
抗菌、抗真菌、強壮、鏡痛、血管拡張、疲労回復、健胃、整腸、催淫、血行促進、組織再生、リンパ刺激、抗ヒスタミン、免疫賦活、利尿、発汗、活性化、消炎、防腐、消化器系の働きを促進
肌:ハリのある肌へ整える
収れん作用があり、開いた毛穴を引き締めて肌にハリを持たせてくれます。殺菌作用にも優れ、ニキビのケアにも役立ちます。
抗炎症、収れん、皮脂分泌調整、デオドラント
その他:
防虫、虫除け
注意:肌が弱い方は高濃度での使用は避けてください。敏感肌の方や乳幼児は、使用法に従い薄めてください。開封後はなるべく早めに使い切りましょう。
レモングラスの使用方法
芳香浴:空気中に散布してもよいでしょう。
塗布:体の一部分に塗布する場合は、薄めずに使用できます。足裏の反射区やツボと患部に1、2滴塗ってください。敏感肌の方や子どもは、キャリアオイル10mlに1、2滴入れて薄めて使用しましょう。
摂取:飲み物や食べ物に入れることができます。水120ml、またはハチミツ15mlにオイル1滴を目安に希釈。
※米国食品医薬局(FDA)によって、摂取することが安全だと認められています。
※6歳未満の子どもには摂取させないでください。6歳以上の子どもに摂取させる必要がある場合は、さらに薄めて慎重に使いましょう。
沐浴:バスタブにオイルを1、2滴入れて、入浴します。
美容:キャリアオイル15mlに1、2滴入れて、シワなどお肌の気になる部分に塗ります。
家事:水を入れたスプレー式容器にオイルを数滴加えてよく混ぜ、除菌スプレーとして使用できます。
レモングラスのおすすめの活用法
疲労回復や抗菌、消臭作用が優れているので、スプレーボトルに水で薄めたオイルを入れて携帯するといいでしょう。
車の運転をサポートしたり、公衆トイレや旅行先の部屋の消臭、殺菌などに活躍します。
アジア料理やお茶、カレー、魚・肉料理など幅広く利用でき、スープや炒め物などに1滴入れると味を整え、食後のすっきり感をもたらしてくれます。
のどの痛み:スーっとした香りで呼吸が楽になる
室内に散布するか、直接ビンから香りを吸入します。風邪やせき、気管支炎など呼吸器に働きかけます。
衣類の虫食い:衣類を守ってくれる虫が嫌う柑橘系の香り
衣類の防虫には、コットンに2、3滴垂らして、押し入れの隅や収納ケースに入れておくといいでしょう。
部屋のにおい:消臭作用と殺菌作用で部屋をスッキリ清潔に
スプレー容器に水30mlとオイル6滴を混ぜたものをスプレーします。トイレの消臭や便座の除菌にも有用です。タバコのにおいを消すには、ユーカリプタスとブレンドし、ディフューザーで拡散しましょう。
足の疲れ:長時間歩き過ぎたとき疲れがぬけないときに
キャリアオイル20mlとはちみつ、塩少々、オイル1~5滴を混ぜてバスオイルを作り、全身浴や足浴をします。少し刺激が強いオイルなので、敏感肌の方はオイルの量を通常より少なくしてください。
対応する症状
コレステロール、血流、消化促進、視力向上、熱、膨満、頭痛、感染除去、靱帯回復、リンパ系の覚醒、酸素循環、浄化、呼吸疾患、のどの痛み、組織再生、水分維持、筋肉痛、疲労、カンジダ症、デオドラント、風邪、肌のたるみ、集中力低下、不安、落ち込み、便秘、下痢、肩こり、月経痛、ニキビ・吹き出物、関節炎関節痛、メタボ、傷、胸やけ、二日酔い、消化不良、食欲不振、鼻づまり、せき、腰痛、ダイエット
レモングラスは抗バクテリア作用があるので、スプレーを作れば、いろいろな場面で役立ちます。
スプレー式容器に水道水50mlとオイルを6滴入れて、よく混ぜ合わせください。
ティッシュペーパーにひと拭きすれば、除菌シートになります。外出先のトイレなど、細菌が気になる場所で使用してください。
切り傷に直接吹きつければ、バイ菌の侵入を防ぎます。柑橘系やフランキンセンス、ペパーミントなどのオイルに含まれるリモネンという
芳香化学成分は、プラスチックを溶かす可能性があります。スプレー容器は、ガラスなど精油やアルコールに耐性のあるものを使用してください。
研究報告
コレステロール:レモングラスのカプセルを服用すると、何人かの被験者で、コレステロールの減少が見られた(Elson et al.,1989)。
抗バクテリア作用:レモングラスとゼラニウムのオイルを配合して15時間散布すると、オフィス環境の空気中のバクテリアが89%減少することが判明した
(Doran et al.,2009)。
抗バクテリア作用:レモングラスとレモンバーベナのオイルが、非常に低濃度で、ヘリコバクター・ピロリ(学名Helicobacterpylori)というバクテリアを殺すことが判明した。さらに、10回継続接種しても、このバクテリアにレモングラス・オイルへの耐性ができなかったが、このバクテリアは同じ条件下で、クラリスロマイシン(抗生物質)には耐性ができた(Ohno et al.,2003)。
抗バクテリア作用:レモングラスの2成分が抗バクテリア作用を示した。さらに第3の成分ミルセンを追加すると、抗バクテリア作用が高まった(Onawunmi et al.,1984).
抗ガン作用:特にレモングラス・オイルの成分であるゲラニオールが、結腸ガン細胸の成長およびDND合成を抑制することが判明した(Carnesecchi et al.,2001)。
抗ガン作用:レモングラス・オイルとその成分イソインテルメデオールが人間の白血病細胞のアポトーシスを誘発することが判明した(Kumar et al.,2008)
抗ガン作用:レモングラスの抽出物がラットの肝細胞ガンの発生(肝臓ガンの生成)を抑制することが判明した(Puatanachokchai et al.,2002)。
抗ガン作用:レモングラス・オイルが、マウスの生体内、生体外の双方の実験で、複数のガン細胞株を抑制することが見られた(Sharma et al.,2009)。
抗炎症作用:レモングラスは、ヒト皮膚細胞で抗炎症作用を示すことが判明した(Han et al.,2017)。
呼吸器系疾患:14種類のエッセンシャルオイルをテストしたところ、よく見られる呼吸器系の病原体に対して、シナモン・バーク(シナモンの皮)、レモングラス、タイムのオイルが最も強い効果を示した(Inouye et al.,2001)。
レモンやレモングラス、グレープフルーツ、オレンジなど、柑橘系の香りに分類されるエッセンシャルオイルは、さわやかでフルーティーな香りが特徴です。どのノートの香りとも相性がいいので、手軽にブレンドし、香水づくりを楽しめます。
ただし、オイルの中では揮発性が高いオイルのため、香りはあまり長続きしません。ほかのオイルとブレンドしたときに、柑橘系の香りがすぐに消えてしまうこともあります。柑橘系の香りを満喫したいときは、それ以外のオイルの量を少なくして作ったり、柑橘系同士を組み合わせるのがポイントです。
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