【レモン】-フレッシュな香りに気分まで明るく-

シングルオイル
  • 学名:Citrus × limon(L.)Burm.f.1768
  • 科名:ミカン科
  • 産地:原産地はアジア。
    現在ではイタリア、イスラエル、アメリ対など。
  • 抽出部位・方法:果皮から圧搾法
  • 香りの特徴:柑橘系の甘くすっきりとした香り
  • ノート:トップ
  • 香りの強さ:濃度3
  • ブレンドの分類:モディファイヤー、エンハンサー
  • 相性のよい精油:ユーカリプタス、フランキンセンス、ゼラニウム、ペパー
  • 芳香化学成分
    モノテルペン炭化水素類:リモネン(65.3%)、β-ピネン(12.8%)、r-テルビネン(10.4)、サビネン(1.8%)、ローピネン(1.6%)、ミルセン(1.4%)
    セスキテルペン炭化水素:β-ビサボレン(0.7%)
    アルデヒド類:シトロネラール(0.1%)
    ラクトン・フロクマリン類:ベルガモテン(0.5%)

さわやかな香りの果実

樹高5mまで生育するミカン科の常緑樹です。ピンクがかった白い花が咲いたあと、黄色い果実を実らせます。1本のレモンの木に1,500個ほどの果実が実ります。12世紀に十字軍の

兵士が持ち帰ったことで、ヨーロッパに広まったといわれ、ビタミンC欠乏が原因の壊血病予防に活用されました。

リモネンのダイエット効果

フランスのジャン・パルネ博士はレモンのエッセンシャルオイルにはブドウ球菌や髄膜炎菌を殺菌し、0.2%の濃度で結核菌を不活性化したと著書で述べています。

さらに主成分リモネンの抗がん作用についての研究も行われていましたが、患者の食欲減退により研究が中止されました。

その結果、新たにダイエット成分としての研究が進められ注目されたそうです。

1kgのエッセンシャルオイルを抽出するためには、200kgの果皮(レモン約3000個分)を冷搾する必要があり、オイルの濃度を保っています。

レモンの精油は果実と同じように、フレッシュですっきりした香りが特徴です。

【レモンの有用性】

心:気持ちを明るくし、脳も活性

中枢神経を刺激し、意識を覚醒させ、思考力を高める働きがあります。脳の海馬の働きを活性化させ、記憶力を高めることも。

中枢神経刺激、頭脳明晰化、鎮静、抗うつ、活性化、爽快感

体:内臓のクレンジングに活用

血液をキレイにし、流れをよくするので、冷えやむくみをケアし、生活習慣病の対策に役立ちます。殺菌作用に優れ、感染症対策にも有用性を発揮。

抗酸化、強壮、強肝、駆風、血圧降下、血糖値低下、健胃、抗菌、利尿、解熱、消化促進、血行促進、鎮痙、結石溶解、うっ滞除去、抗毒、抗ガン、防腐、抗真菌、消化系、免疫系、呼吸器系への働き

肌:肌を浄化して清潔な肌に

レモンには古い皮脂細胞を取り除き、肌を浄化する働きがあります。固くなった皮膚をやわらかくする作用もあります。

皮膚軟化、収れん、止血、抗炎症、瘢痕形成、デオドラント

※注意
原液を直接肌に塗布して、12時間以内は直射日光を避けてください。敏感肌の方やアレルギーがある方は、濃度に注意して使用してください。

レモンの使用方法

芳香浴:空気中に散布してもよいでしょう。

塗布:体の一部分に塗布する場合は、薄めずに使用できます。足裏の反射区やツボと患部に1、2滴塗ってください。

摂取:飲み物や食べ物に入れることができます。水120ml、またはハチミツ15mlにオイル1滴を目安に希釈。

※米国食品医薬局(FDA)によって、摂取することが安全だと認められています。

※6歳未満の子どもには摂取させないでください。6歳以上の子どもに摂取させる必要がある場合は、さらに薄めて慎重に使いましょう。

沐浴:バスタブにオイルを1、2滴入れて、入浴します。ただし、皮膚刺激があるため、敏感肌の方は少量にするか避けた方がよいでしょう。

美容:キャリアオイル20mlにオイルを2滴入れて、フェイシャルマッサージ用オイルとして使用できます。

家事:水を入れたスプレー式容器にオイルを数滴加えてよく混ぜ、室内の除菌スプレーとして使用できます。

レモンのおすすめの活用法

体力面での健康、治癒、活力、浄化を促進します。芳香浴によって、体が温められます。また、集中力や記憶力アップも期待できます。抗菌作用や消臭作用もあり、部屋の空気を浄化します。キッチンやトイレの汚れや消臭など、お掃除にも活用できます。

消化不良:消化をうながし胸やけ、消化不良を緩和

キャリアオイル30mlに1、2滴入れ、胃をマッサージします。胸やけには、直接ビンから香りを吸入するといいでしょう。

セルライト:冷えやむくみをケアし毒素を排出する

キャリアオイル15mlに15滴入れ、気になるお尻や太ももなどに塗り、両手のひらでほぐすようにマッサージします。

集中力低下:頭をスッキリさせ仕事の効率を上げる

ディフューザーに10~20滴のオイルを入れて、拡散します。水を入れて、オイルを1、2滴垂らしたコップを置けばオフィスでも手軽に芳香浴ができます。ティッシュに数滴垂らして、デスクに置いてもいいでしょう。スプレー式容器に入れた水にレモンを加えて、スプレーすれば、気分のリフレッシュになるでしょう。

除菌:拡散、散布で菌対策に

スプレー式容器に水50ml、レモンのオイルを8~10滴入れて、お部屋にスプレーすると菌を防ぐのに役立ちます。除菌スプレーとして、ハウスクリーニングにも使用できます。ま
た、台所やトイレの消臭用に30mlの水を入れたスプレー式容器に5滴入れて消臭スプレーを作るなど、家の中を清潔に保つ用途に幅広く使えます。

內臟浄化:レモン水で消化器系サポート

コップに入れた水やジュースなどの飲み物に、レモンを2、3滴垂らして飲むと、内臓をクレンジングしてくれます。ティッシュにオイルを垂らして香りを嗅ぐと、乗り物酔いなどの吐き気や朝の低血圧が和らぎます。

顔のくすみ:血行をよくして肌の調子を整える

キャリアオイル20mlに2滴入れて混ぜ合わせ、フェイシャルマッサージをします。

※肌に塗布した後、12時間は直射日光を避けてください。

対応する症状

不安、血圧、虚弱体質、消化疾患、毛髪洗浄、爪の強化と硬化、神経、呼吸疾患、児童の皮膚洗浄、のどの痛み、ストレス、幸福感の欠如、油脂のシミ抜き、くま・くすみ、セルライト、便秘、下痢、風邪、頭痛、花粉症、不安、更年期障害、ニキビ・吹き出物、メタボ、胸やけ、消化不良、疲労、ダイエット、敏感肌、脂性肌リラックス

研究報告

不安:長期間レモンのエッセンシャルオイルにさらしたラットと、さらされなかったラットでは、不安と痛みの閾値レベルが異なっていることが判明した。レモン・オイルにさらすと、不安と痛みに関与する神経回路に化学変化が誘発されることが見られた(Ceccarelli et al.,2004)。

集中力:5分間毎日レモンのエッセンシャルオイルアロマを吸入すると、マウスの学習能力が高まることが判明した(Ogeturk et al.,2010)。

ストレス:レモンの香りは、ストレス要因にさらされたボランティア被験者の明るいムードを高めることが判明した(Kiecolt-Glaser et al.,2008)。

ストレス:レモン・オイルの蒸気には、通常のストレス・テストにかけたマウスに対して、強力な抗ストレス効果と抗鬱効果があることが判明した
(Komiyaetal.,2006).

抗ガン作用:年配の人に対する研究で、柑橘類の皮を摂取すると皮膚の扁平上皮ガン(SCC)の度合いが減り、皮の摂取量によって発ガン率が左右されるという関係が見られた(柑橘類の皮には、d-リモネンが高濃度で含まれている)
(Hakim et al.,2000).

抗ガン作用:臨床試験では、d-リモネンにより、何人かの末期ガン患者で、患者の状態を安定させるという反応が見られた(d-リモネンは、ほとんどの柑橘系オイルや、ディル、キャラウェイ、シトロネラ、ナツメグに入っています)。(総計32人の患者のうち、乳ガン1件、結腸直腸ガン3件)。次に実施した乳ガン患者のみの臨床試験では、いかなる反応も見られなかった(Vigushin et al.,1998)。

抗鬱作用:レモン・オイルとその成分シトラールにより、いくつかのストレス・テストにかけたラットの鬱行動が減り、抗鬱剤とほぼ同じ効果が見られた
(Komori et al.,1995)。

抗真菌作用:レモン・オイルに、2種類のパン・カビに対して、抗真菌剤の効果が見られた(Caccioni et al.,1998)。

抗酸化作用:レモン・オイルとその成分の1つであるガンマ-テルピネンが、低比重リポタンパク質(LDL)の酸化を抑制することが見られた。LDLが酸化すると、アテローム硬化症と心臓疾患のリスクが高くなることが分かっている
(Grassmann et al.,2001)。

老化:レモン・エッセンシャルオイルにアセチルコリンエステラーゼ阻害作用、ブチリルコリンエステラーゼ阻害作用、および抗酸化作用があるという事実に基づき、このエッセンシャルオイルはアルツハイマー病のような神経変性症状への対応、または予防に使用することが可能である(Oboh et al.,2014)。

老化:マウスを用いた研究で、レモン・エッセンシャルオイルによる予防治療が海馬における抗酸化酵素作用の増加と脂質分解の減少を引き起こすことを実証した(Campelo et al.,2011)

レモン・エッセンシャルオイルの抗酸化作用および生命防御作用は、神経変性疾患が原因の神経細胞への損傷を軽減することが可能である(Campelo et al.,2011)。

消化器系疾患:老齢の被験者がマッサージでローズマリー、レモン、ペパーミントのオイルを使用すると、マッサージでオイルを使用しない場合と比較して、便秘が減って排便がよくなった(Kime et al.,2005)。

胃潰瘍:レモン・エッセンシャルオイルとその主成分の化合物(リモネン)は、ラットの誘発胃潰瘍に対して胃保護効果を示した(Rozza et al.,2011)。

神経:人間とラットの星状神経膠細胞をレモン・オイルで前処置すると、これらの細胞で、熱ショックで誘発されたアポトーシスが抑制された(星状神経膠細胞は神経と脳で見られる細胞で、血液脳関門を助け、損傷した脳と脊髄の回復を助ける)(Kooetal.,2002)。

鼻炎:血管運動性アレルギー性鼻症を患っている100人の患者(3~79歳)を含む研究は、柑橘類レモンベースのスプレーの局所適用が好酸球顆粒球および肥満細胞の完全減少をもたらすことを示した。これらの結果は、レモンベースの鼻腔用スプレーが、慢性および季節性のアレルギー性鼻症や血管運動性鼻症の治療の従来の薬に対する優れた代替法になることを示唆している
(Ferrara et al.,2012)。

つわり:軽度から中等度の吐き気を思っている100人の妊娠中の女性に対して行われた無作為化臨床試験は、4日間の試験の2日目と4日目にキャリアオイルの吸入よりも吐き気予防にレモンエッセンシャルオイルの吸入がより効果的であることが判明した(Yavarikia et al.,2014)。

Column①:レモンのエッセンシャルオイルを使ったスイーツレシピ

■アップルコンポート

材料(4人分):りんご……大玉1個、赤ワイン・・・4/5カップ、水・・・1/2
カップ、砂糖..大さじ4、プレーンヨーグルト・・・120ml、レモン1滴、
シナモンバーク1滴、ライム1滴

作り方:1りんごを6等分のくし切りにする。21の芯と皮をむき、3等分にカットする。3鍋に赤ワイン、水、砂糖、1、レモン、シナモンのオイルを順に入れ、火にかける。4沸騰したら弱火で15分煮て、火を止めて冷ます。5器に4のりんごを盛りつけ、煮汁を入れる。6プレーンヨーグルトにライムのオイルを入れて、5にかける。

Column②:スイーツに合うエッセンシャルオイル

エッセンシャルオイルはさまざまな料理に活用できますが、スイーツの香りづけにもぴったりです。素材と一緒に煮込んだり、生地に混ぜたり、仕上げにふりかけたり、生クリームに混ぜたりできます。上手にオイルの香りを活用しましょう。

・オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム

さわやかな香りで、生クリームや生地の風味づけなどに万能。

・シナモンバーク

フルーツや牛乳と煮込んだり、生地に混ぜたり、仕上げに使います。

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