- 学名:Schinus molle L.1753
- 科名:ウルシ科
- 産地:アメリカ、ペルー、ブラジル
- 抽出部位・方法:実から水蒸気蒸留
- 香りの特徴:スパイシーで甘酸っぱい香り
- ノート:ミドル香りの強さ:濃度3
- ブレンドの分類:イクオライザー、モディファイヤー
- 相性のよい精油:レモン、ライム、ベルガモット、ラベンダー、ローズマリーキンセンス
芳香化学成分
- モノテルペン炭化水素類:α-フェランドレン(31.8%)、B-フェランドレン(9.7%)、ミルセン(14.6%)、リモネン(11.2%)、サビネン(7.6%)、αーピネン(3.07%)、パラ-シメン(2.1%)
- セスキテルペン炭化水素類:カジネン(2.8%)、β-カリオフィレン(1.7%)、ゲルマクレンD(1,2%)、ビシクロゲマクレン(1.1%)、ピンクペッパーセスキテルペノイドl(1.6%)
- エステル類:オクタン酸メチル(1.0%)
コショウの名をもつ常緑樹
ピンクペッパーはウルシ科のコショウボクの実を乾燥させたもので、ブラックペッパーやホワイトペッパーの原料である胡椒(こしょう)とは種類が異なります。
コショウボクは樹高20mほどの常緑樹で、葉は細長く枝は柳のように枝垂れ、環境変化に強い長寿の木です。
その実を香辛料として料理で使うだけでなく、観賞用としても人気があります。
スパイシーで魅惑的な香り
ピンクペッパーは古くから伝統医療の場で、痛みや炎症、歯痛や月経痛などを和らげる目的で使われていました。刺激的な辛さはありません。
また、スパイシーでほんのりと甘みのある繊細な香りは、両極のイメージを持つと、有名ブランドの香水のアクセントに使用されています。
【ピンクペッパーの有用性】
心:心を落ち着かせ、気力を養う
気持ちを落ち着かせる鎮静作用に優れ、香りを嗅ぐことでリラックスできます。元気を出したいときにもおすすめのオイルです。
鎮静、抗うつ
体:血行を促進し不調を和らげる
血糖値とコレステロール値をサポート。血行促進や鎮せき作用があり、冷えや風邪の症状を緩和させます。
強壮、抗炎症、抗菌、鎮せき、消化促進、鎮痛、利尿、血行促進、抗ウイルス
肌:肌のコンディションを整える
収れん作用があり、肌を滑らかに整えながら、ハリとツヤを与えてくれます。エイジングケアに適しています。
収れん、抗炎症、皮膚再生、殺菌
その他
殺虫、防虫
※注意妊娠や授乳中の方は医師にご相談のうえご使用ください。
MEMO:スイーツや美容、ピンクペッパーが人気の理由
ピンクペッパーの真っ赤な実は、近年さまざまな場所で活躍しています。
その風味と見た目がアクセントになると料理やデザートのトッピングに使われることも。スイーツにスパイスという組み合わせもピンクペッパーだからこそ絶妙なバランスを生み出すそうです。
また、ピンクペッパーを主成分としたボディケア製品の開発も進み、リンパの流れを促し、脂肪分解作用を持つスリミング製品も注目を集めています。
ピンクペッパーの使用方法
芳香浴:
空気中に散布してもよいでしょう。
直接ビンから吸入してもよいでしょう。
塗布:
体の一部分に塗布する場合は、薄めずに使用できます。足裏の反射区やツボと患部に1、2滴塗ってください。
敏感肌の方や子供はキャリアオイル10mlに1、2滴入れて、薄めて使用しましょう。
摂取:
飲み物や食べ物に入れることができます。
水120ml、またはハチミツ15mlにオイル1滴を目安に希釈してください。
※米国食品医薬局(FDA)によって、摂取することが安全だと認められています。
※6歳未満の子どもには摂取させないでください。6歳以上の子どもに摂取させる必要がある場合は、さらに薄めて慎重に使いましょう。
沐浴:
バスタブに1、2滴オイルを垂らし、入浴します。
美容:
キャリアオイルで薄めて使うか、化粧水や乳液、クリームに1、2滴加えて使えます。
家事:
コットンに2、3滴垂らし置くと、防虫効果が期待できます。
ピンクペッパーのおすすめの活用法
古くはインカ時代から、コショウボクは薬用植物として重宝されていました。
その実のピンクペッパーには、痛みや炎症を抑える作用があり、傷の手当てに役立つだけではなく、風邪や喘息などの症状緩和にも活用できます。
また、抗菌防腐作用もあり、虫除けとして使えます。
極度の緊張緊張を和らげ元気にするスパイシーな香り
両手にオイルを1、2滴塗り、鼻をおおって香りを吸い込みます。
ディフューザーに3、4滴入れて、室内に散布してもいいでしょう。
セルライト血行をうながし脂肪の代謝を促進する
キャリアオイル大さじ1杯に1、2滴加え、気になる部分やお尻や太ももなどに塗り、足の付け根に押し流すようにマッサージします。
対応する症状
ストレス、風邪、消化不良、便秘、むくみ、冷え症、うつ、月経障害、糖尿病、傷、月経痛、くま・くすみ、シミ・シワ、メタボ、リラックス
研究報告
抗バクテリア作用:
ピンクペッパー・エッセンシャルオイルはグラム陽性菌とグラム陰性菌のいくつかの菌株に対して抗バクテリア作用を示すことが判明した
(Martins et al.,2014;Guerra-Boone et al.,2013;Gundidza,1993)。
癌:
実験室研究で、ピンクペッパーオイルが白血病および乳癌細胞株を阻害することが判明した(Lin et al.,2015,Diaz et al.,2008)。
殺虫・防虫作用:
ピンクペッパーのエッセンシャルオイルは殺虫作用があり、いくつかの品種の甲虫やノミを寄せ付けないことが判明した
(Benzi et al.,2009;Abdel-Sattar et al.,2010;Batista et al.,2016)
Column②:オイルの香りで食卓を豊かに
オイルは植物や抽出部位によって香りの強さが異なり、それぞれに個性を持っています。料理に使うこともでき、風味を出すのに役立ちます。
野菜や肉、魚の料理に使うと素材の持ち味を生かしてくれる名脇役なのです。
オイルそれぞれの個性を活かして、普段の食卓をさらに豊かに楽しんでください。その植物(ハーブや果物、野菜)を使うイメージで活用します。
オイルの基本の使用料は、調味料大さじ1に対してオイル1滴、大さじ1以下の場合は、楊枝の先につけるくらいの量にしましょう。ほんの少量で力を発揮し、手間もかからず便利です。
■香りの種類
ハーブ系:さわやかな香り
バジル、ローズマリー、オレガノ、セージ、ペパーミント、フェンネル、クラリセージ、マジョラム、タイムなど
柑橘系:フレッシュですっきりとした香り
レモン、レモングラス、オレンジ、ライム、ベルガモットなど
スパイス系:刺激のあるスパイシーな香り
ジンジャー、シナモン、ブラックペッパー、クローブなど
フローラル系:フローラルな香り
ラベンダー、ローズ、ローマンカモミールなど
当サイトで紹介しているオイルや商品のご購入について
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以下の記事では
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