【スペアミント】-疲れた心と体に優しいすっきりとした香り-

シングルオイル

ミント類の原種に近い種

多くの種類があるミントの中でもスペアミントは原種に近い種といわれています。スペアは槍の意味で、葉先が尖っていて槍に似ていることからその名が名づけられました。

茎の断面は四角く、シワのある葉の表面には揮発性油分の入った油胞(球状の袋)があり、触れると油胞が破れて香りが広がります。

古代から愛されている精油

スペアミントの葉は、古代ギリシャでは強壮剤や香料として使われていました。

中世では口腔内の衛生を保つハーブとして人気が高まり、現在も歯みがきペースト、マウスウォッシュなどに用いられています。メントールの含有量が少なく(1%未満)、穏やかで甘い香りがします。

心を落ち着かせ元気を与えてくれる、鎮静と活性どちらにも活用できます。

【有用性】

心:香りで気分をリフレッシュ!

マイルドな香りが心と体をリフレッシュして、元気を与えてくれます。頭をスッキリさせたいときに効果的です。

鎮静、抗うつ

体:消化器系の不調を和らげる

駆風作用で胃腸を落ち着かせ、消化不良を和らげます。また、生殖器官に働きかけ生理痛を緩和します。

消化促進、抗菌、抗炎症、去たん、駆風、抗カタル、高揚、刺激、鎮痙、発汗、抗ウイルス

肌:鎮静作用でかゆみをおさえる

冷却作用、鎮静作用があり、虫刺されや、湿疹などによる肌のかゆみを緩和してくれます。

皮脂調整、殺菌、防腐、かゆみの抑制

その他

昆虫忌避

対応する症状

集中力の低下、精神疲労、不安、ストレス、消化不良、食欲不振、胸やけ、吐き気、乗り物酔い、胃もたれ、風邪、せき、筋肉痛、筋肉の緊張、便秘、下痢、頭痛、口臭、月経痛、虫さされ、かゆみ、集中力、うつ

注意
妊娠中や授乳中、アレルギーがある方は医師にご相談のうえご使用ください。

使用方法

芳香浴:空気中に散布してもよいでしょう。

塗布:体の一部分に塗布する場合は、薄めずに使用できます。足裏の反射区やツボと患部に1、2滴塗ってください。

摂取:飲み物や食べ物に入れることができます。水120ml、またはハチミツ15mlにオイル1滴を目安に希釈。

※米国食品医薬局(FDA)によって、摂取することが安全だと認められています。
※6歳未満の子どもには摂取させないでください。6歳以上の子どもに摂取させる必要がある場合は、さらに薄めて慎重に使いましょう。

沐浴:バスタブに1、2滴オイルを垂らし、入浴します。冷却作用があるため夏場に行いましょう。

美容:お手持ちの化粧水や乳液、クリームなどにオイルを1滴加えて、いつものお手入れをしてください。

家事:コットンに2、3滴垂らし置くと、リネンや衣類の防虫効果が期待できます。

おすすめの活用法

スペアミントの主成分はメントールではなくカルボン。清涼感がマイルドなのが特徴です。集中力を高めたいときはペパーミント、頭や気持ちをクリアにしたいときはスペアミントの香りを吸入しましょう。

消化器系の不調胃腸の働きをうながし消化不良を緩和する

オイル2、3滴をキャリアオイル5mlで薄めて、腹部をやさしくマッサージすると胃がスッキリします。お腹の張り(鼓腸)にもおすすめ。

口臭フレッシュなミントでさわやかな息に

歯磨き粉にオイルを1滴垂らし、歯を磨くと、口の中をさわやかに保ちます。やさしい清涼感なのでお子さまも使用できます。

研究報告

抗バクテリア作用:

ペパーミントオイルおよびスペアミントオイルはスタフィロコッカス菌、大腸菌、サルモネラ菌、およびピロリ菌の耐性株を阻害した(Imaietal.,2001).

関節炎:

スペアミントオイルは、変形性関節症患者の痛みを軽減するのに役立つことが判明した(Mahboubi,2017)。

抗炎症作用:

動物実験で、スペアミントエッセンシャルオイルは抗炎症性と抗侵害受容作用(鎮痛作用)を有することが判明した(Mogosanetal.,2017)。

Column②神話や聖書の世界に登場するアロマ

ミントはスペアミントやペパーミントなど、非常に多くの種類が確認されている多年草です。清涼感のあるさわやかな香りが特徴で、殺菌力などさまざまな作用を持っています。料理はもちろん、お酒のフレーバー、美容、健康、ハウスクリーニングなど生活のあらゆるシーンで欠かせない存在となっています。

私たちの生活に密接に関わっているミントの歴史は古く、古代エジプト時代には、すでにミントの栽培が行われていた記録があります。さらに時代をさかのぼり、ギリシャ神話のなかには「ミント」の由来になる人物が登場しているようです。

ミントに限らず、神話や聖書の世界で活躍するアロマは少なくありません。

古代の人たちにとっても植物の持つ力は偉大であり、その価値が認められていたのでしょう。

☆ミルラ、フランキンセンス
イエス・キリスト誕生時に、東方の三賢人が、黄金とともに、フランキンセンスとミルラを贈り物として捧げた。

☆サイプレス
冥界の王がサイプレスの木のある神殿に住んでいた。

☆ローズ
紀元前の英雄伝説「ギルガメッシュ叙事詩」に「薔薇は永遠の命」という言葉が残されている。

☆クローブ
紀元前200年ゴロのインド叙事詩「ラーマーヤナ」に記録されている。

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